障害基礎年金の受給者であっても老齢厚生年金を選択できるようにした理由とは?
前回の記事では、1人1年金の法則についてご説明致しました。今回の記事では、その具体的な事例をご紹介したいと思います。
65歳になると、障害基礎年金と老齢厚生年金の併給が可能になります。1階が障害、2階が老齢なので、別々の種類を貰っていることになりますが、これは1人1年金の法則の例外として特別に認められているのです。ただし上下を逆にして、1階を老齢基礎年金、2階を障害厚生年金、という組み合わせは出来ないことになっています。なんだかややこしいですよね。
1階が障害、2階が老齢という組み合わせが認められているのは、障害者の社会進出を促進するという趣旨があるからです。2階部分である厚生年金の保険料は、それぞれ会社で貰った給料に応じて個人ごとに金額が変わっていきます。お給料が高い人は支払う保険料も高くなりますし、逆にお給料が低い人は保険料も低めに設定してくれます。
しかし、それでは保険料が高い人から不満の声が出てしまうので、保険料を高く納めた人は将来貰える老齢厚生年金の金額も高く計算してくれることになりました。すると、いま支払っている厚生年金保険料が将来の自分の年金額に反映されることになりますので、頑張って高いお給料を稼ごうという気持ちになるはずです。
つまり、障害基礎年金の受給者であっても老齢厚生年金を選択できるようにしたのは、障害者の皆さんにも就労意欲を高めてもらいたいという国側の配慮があったからなんです。最近では、大手企業を中心に障害者枠での雇い入れを積極的に行う企業が出てきました。普通ならとても入社できないような人気企業でも、上手くいけば入社のチャンスがあると聞きます。
今の日本の働き手不足は、本当に深刻な問題です。たとえ障害をお持ちの方であったとしても、労働者として活躍されることが切実に期待される時代となりました。現役世代として働かれている多くの障害者の方々にとっても、障害年金は将来の人生設計の一部として大きな役割を担っているのです。
障害年金の手続きをお考えの際、そういった疑問が沸いて来られる方が大勢いらっしゃいます。
その時はいつでもお尋ね下さい。詳しくは、当センターまでご相談ください。
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